リコーGR III/GR IIIxシリーズに柔らかなハイライト表現を可能にするHDFモデルが登場
リコーGR III/GR IIIxシリーズに柔らかなハイライト表現を可能にするHDFモデルが登場
リコーは、ハイエンドコンパクトデジタルカメラ「RICOH GR III」「RICOH GR IIIx」をベースに、新開発のHDF(Highlight Diffusion Filter)を搭載した特別仕様モデル、「RICOH GR III HDF」「RICOH GR IIIx HDF」を発表しました。
HDFモデルでは、GRシリーズの基本コンセプトである高画質や速写性、携帯性といったカメラの本質的な価値を踏襲しながら、従来のシャープな描写に加えて、ハイライト部を拡散してワンタッチで柔らかな写真表現が楽しめる新開発の「HDF(Highlight Diffusion Filter)」機能をカメラ本体に内蔵。被写体や撮影意図に応じて、新しい表現が楽しめるモデルになっているとのこと。
発売日は2024年4月12日。価格はGR III HDFが133,150円(税込)、GR IIIx HDFが138,600円(税込)となっています。※価格は執筆時点における楽天GRストアのもの。
GR III HDF / GR IIIx HDFの主な特徴
ワンタッチで柔らかい表現に切り替えできる新開発の”HDF”
搭載された「HDF(Highlight Diffusion Filter)」は、リコーが長年培ってきたインクジェット技術を用いて印刷を施した特殊効果フィルターで、ハイライト部を拡散し、周辺ににじみを発生させることでフィルム写真や映画のような情緒的な写真表現が可能とするもの。
「HDF」のオンオフはワンタッチで素早く選択でき、従来の「RICOH GR」シリーズのシャープな表現と柔らかな表現を被写体や撮影者の意図に応じて使い分けることで、スナップ写真における表現の幅がさらに広がるとのこと。また、機能の追加に合わせて、Fnボタンの初期設定が「HDF」のON/OFF機能に変更されるようです。なおHDFは別のFnボタンに設定することも可能。
NDフィルターの代わりにHDFが搭載
GR IIIやGR IIIxはレンズ鏡胴内にNDフィルターが搭載されていますが、HDFモデルではNDフィルターの代わりとしてHDFが搭載されているとのこと。このHDFは初期設定であればFnボタンで出し入れが可能であるため、瞬時に柔らかい描写へ切り替えることが可能に。
シャッターレリーズボタンがグレイッシュシルバー色に変更
撮影するごとに表現を変更できることをイメージして、シャッターレリーズボタンをグレイッシュシルバー色に変更したとのこと。ただ映像を見る限りでは目立つ感じではなさそうです。
そのほかのアップデート
- ユーザーがカスタムしたホワイトバランスを3つまで登録できるようになり、ベースとなるホワイトバランスとホワイトバランス微調整を組み合わせて設定することが可能に。
- 3×3の測距エリア(従来のオートエリアAF 中央と同等のサイズ)を任意に移動させて、エリア内の適切な位置にオートでピントを合わせることができる「ゾーンセレクトAF」が新たに搭載
なおこれらは、機能拡張ファームウェア(本製品発売後にリリース予定)により、GR III/GR IIIxでも追加されるようです。また、その他のカメラ本体の仕様は、NDフィルターの有無を除きGR III/IIIxと同じです。
まとめと個人的な感想
先日、GR IIIシリーズの受注を一時停止するという発表がありましたが、これは新型GR III HDF / GR IIIx HDFを生産するためだったようです。受注停止時の発表では、GR IIIシリーズは「定供給が見込めるようになり次第、受注を再開する」とのことでしたので、HDFと併売するのでしょうか。
それと現行GRへの新機能追加ということでGR IVの発売はまだまだ先になりそうですね。2023年末のデザイナー稲葉氏へのインタビューで新製品の匂わせがありましたが、これはHDFモデルのことだったのでしょうか…。
所有しているGR IIIxを売ってHDFモデルに乗り換えるか、新機能は試してみたいですが悩みますね…。
GR III HDF / GR IIIx HDFの詳細については公式サイトなどをご確認ください。また「HDF」開発についての詳細は、リコーの技術ページをご確認ください。GRコミュニティに投稿されている「GR III HDF & GR IIIx HDFについて Part 1 (大久保)」もおすすめです。